ムーンリバーその14「直感」 [ムーンリバー]
男子は、映画館へ向かった。
彼女と一緒に映画を見に行く約束をしていたからだ。
少し遅れて着いた男子が
『待った?映画、まだ始まってないよね。』
と言うと、彼女は
『映画もう少しで始まっちゃうから、早く行こう。』
そぅ言うと
急いで2人は、映画館へ入った。
見る映画は『地球で たったふたり』
映画を見ていると
男子は、彼女が、涙を流しているのを感じていた。
男子は、スクリーンを見ながら
自分の手と彼女の手を重ねて包み込んだ。
ハンカチを、握った彼女が男子の顔を見る。
男子は、ただ真っすぐ映画を見ていた。
彼女は、涙をハンカチで拭き取ると、またスクリーンに顔を向ける。
映画が終わり、エンドロールが流れ、席を立つ人が出始めた。
彼女は、まだ座ったままハンカチを握りしめている。
男子は、彼女が立ち上るタイミングを計りながら
彼女の手を握り『出ようか?』と言った。
彼女は、声にならない程の大きさで『うん。』と返事し
手を握り返した。
2人が立ち上がった瞬間に男子の携帯電話が
ブ~ブ~ブ~
バイブでメール着信を知らせる。
2人は、離れている彼女からだと、直感した。
『地球でたったふたり』に関するHPは
http://www.chi-kyu.com/
彼女と一緒に映画を見に行く約束をしていたからだ。
少し遅れて着いた男子が
『待った?映画、まだ始まってないよね。』
と言うと、彼女は
『映画もう少しで始まっちゃうから、早く行こう。』
そぅ言うと
急いで2人は、映画館へ入った。
見る映画は『地球で たったふたり』
映画を見ていると
男子は、彼女が、涙を流しているのを感じていた。
男子は、スクリーンを見ながら
自分の手と彼女の手を重ねて包み込んだ。
ハンカチを、握った彼女が男子の顔を見る。
男子は、ただ真っすぐ映画を見ていた。
彼女は、涙をハンカチで拭き取ると、またスクリーンに顔を向ける。
映画が終わり、エンドロールが流れ、席を立つ人が出始めた。
彼女は、まだ座ったままハンカチを握りしめている。
男子は、彼女が立ち上るタイミングを計りながら
彼女の手を握り『出ようか?』と言った。
彼女は、声にならない程の大きさで『うん。』と返事し
手を握り返した。
2人が立ち上がった瞬間に男子の携帯電話が
ブ~ブ~ブ~
バイブでメール着信を知らせる。
2人は、離れている彼女からだと、直感した。
『地球でたったふたり』に関するHPは
http://www.chi-kyu.com/
ムーンリバーその13「譲り合い」 [ムーンリバー]
誕生日祝いを、してもらった彼女が、男子に聞いた。
『誕生日は、いつなの?お礼もしたいし…』
そぅ言うと、男子は『来月の6日。さそり座なんだ。
そぅ言えば、知ってる?
さそり座と天秤座は、隣りにあるよね
その、天秤座が誕生する前には
さそり座にあって【さそり】の【ハサミ】の部分だったみたいなんだ。
何か、その話を聞いた時…
俺も、誰かに与える人で有りたいと思ってたんだ
だから、別にお礼なんて気にしなくて、いいよ…』
その話を、初めて聞いた彼女は、言った。
『天秤座は昔、さそり座の【ハサミ】の部分だったんだ~。
自分が人のために、何かをしようとする気持ち。
それって、大切だと思うし。出来る人は、凄いと思う。
でも、人が自分に何かを与えてくれた時…
素直に受け取って、感謝する気持ちも大切なんだと思う。
今、私が、自分に対して言ってる言葉でも有るんだけどね♪』
『誕生日は、いつなの?お礼もしたいし…』
そぅ言うと、男子は『来月の6日。さそり座なんだ。
そぅ言えば、知ってる?
さそり座と天秤座は、隣りにあるよね
その、天秤座が誕生する前には
さそり座にあって【さそり】の【ハサミ】の部分だったみたいなんだ。
何か、その話を聞いた時…
俺も、誰かに与える人で有りたいと思ってたんだ
だから、別にお礼なんて気にしなくて、いいよ…』
その話を、初めて聞いた彼女は、言った。
『天秤座は昔、さそり座の【ハサミ】の部分だったんだ~。
自分が人のために、何かをしようとする気持ち。
それって、大切だと思うし。出来る人は、凄いと思う。
でも、人が自分に何かを与えてくれた時…
素直に受け取って、感謝する気持ちも大切なんだと思う。
今、私が、自分に対して言ってる言葉でも有るんだけどね♪』
ムーンリバーその12「花束」 [ムーンリバー]
男子は、彼女の誕生日を祝う為に、予約したレストランにいた。
彼女が席に着くと
男子が『誕生日おめでとう♪』と言って花束を渡した。
彼女は、照れながら受け取り
『ありがとう。カーネーションだね♪』と言うと
男子は『ごめん…あまり花の事分からなくて(^_^;)
カーネーションは母の日に贈る花だよね。』
そぅ言って照れ笑いする。
彼女は、男子へ
『カーネーション好きだから。凄い嬉しいよ!』
と言って笑顔を見せる。
プレゼントした、白いスプレーカーネーション 『ムーンリバー』
花言葉は… 『私の愛は生きている』
この時、知っていたのは、男子だけだった。
彼女が席に着くと
男子が『誕生日おめでとう♪』と言って花束を渡した。
彼女は、照れながら受け取り
『ありがとう。カーネーションだね♪』と言うと
男子は『ごめん…あまり花の事分からなくて(^_^;)
カーネーションは母の日に贈る花だよね。』
そぅ言って照れ笑いする。
彼女は、男子へ
『カーネーション好きだから。凄い嬉しいよ!』
と言って笑顔を見せる。
プレゼントした、白いスプレーカーネーション 『ムーンリバー』
花言葉は… 『私の愛は生きている』
この時、知っていたのは、男子だけだった。
ムーンリバーその11「天秤」 [ムーンリバー]
彼女との、待ち合わせに早く着いた男子
本屋さんで、立ち読みをしている。
雑誌を読んでると、星座占いが、あった。
何気なく、自分の星座占いを読んでいたが
彼女の星座も誕生日も知らなかった事に気がついた。
そこへ、彼女がやって来た。
『待った?』
男子は『いや。あの…突然だけど、誕生日っていつ?』と聞いた。
彼女は『本当に、突然だね。
そぅ言えば来週が誕生日だった、それが何かしたの?』
と言うと、男子は『えっ!来週が誕生日なの?
じゃ、誕生日のお祝いしなきゃね!』そぅ言うと
彼女は『別に、いいよ…お祝いなんて
誕生日のお祝いなんか、あまりしてもらった記憶ないし…
照れくさいよ。』
興味の無い顔をする彼女へ、男子は言った。
『ダメだよ!お祝いしなきゃ、君が生まれた日だもん
君に会えて良かった。
そう思う俺にも、大切な日だから。
来週が誕生日って事は、確か星座は天秤座だね♪』
この時、男子は
2人の女性を天秤に、かけている様な自分に
罪悪感を感じていた。
本屋さんで、立ち読みをしている。
雑誌を読んでると、星座占いが、あった。
何気なく、自分の星座占いを読んでいたが
彼女の星座も誕生日も知らなかった事に気がついた。
そこへ、彼女がやって来た。
『待った?』
男子は『いや。あの…突然だけど、誕生日っていつ?』と聞いた。
彼女は『本当に、突然だね。
そぅ言えば来週が誕生日だった、それが何かしたの?』
と言うと、男子は『えっ!来週が誕生日なの?
じゃ、誕生日のお祝いしなきゃね!』そぅ言うと
彼女は『別に、いいよ…お祝いなんて
誕生日のお祝いなんか、あまりしてもらった記憶ないし…
照れくさいよ。』
興味の無い顔をする彼女へ、男子は言った。
『ダメだよ!お祝いしなきゃ、君が生まれた日だもん
君に会えて良かった。
そう思う俺にも、大切な日だから。
来週が誕生日って事は、確か星座は天秤座だね♪』
この時、男子は
2人の女性を天秤に、かけている様な自分に
罪悪感を感じていた。
ムーンリバーその10「ティラミス」 [ムーンリバー]
自転車に乗る彼女を、後から押している男子
男子が目線を上に上げると、彼女の耳にはピアスがあった。
彼女へ「今度会う時に、付けて来て。」と約束してプレゼントしたピアスだった。
男子は、彼女の自転車を止めて言った。
『約束、守ってくれて、ありがとう。』
彼女は『初めてもらったピアスだもん。』と笑顔で答える。
男子が、『そう言えば、自転車で何か買い物してたの?』
と聞くと、彼女は
『ケーキ屋さんに行ってたの。
ティラミス、好き?これから一緒に食べない?』
男子は『ティラミス美味しいよね!じゃ頂こうかな~』
そう言うと
彼女は、自転車のカゴに入ったティラミスを見ながら言った。
『ティラミスって、どんな意味か知ってる?
イタリア語で
tiraは、【引っぱる】
miは、【私を】
suは、【上に】
私を元気にして!私を励まして!って意味なの。
ティラミスを食べると人を元気にしてくれる。
そんな、お菓子…
これからも私を、ずーっと、励まして、元気にしてくれる?』
男子は、自転車のカゴからティラミスを取り出し
彼女の目を見て、大きくうなずいた。
男子が目線を上に上げると、彼女の耳にはピアスがあった。
彼女へ「今度会う時に、付けて来て。」と約束してプレゼントしたピアスだった。
男子は、彼女の自転車を止めて言った。
『約束、守ってくれて、ありがとう。』
彼女は『初めてもらったピアスだもん。』と笑顔で答える。
男子が、『そう言えば、自転車で何か買い物してたの?』
と聞くと、彼女は
『ケーキ屋さんに行ってたの。
ティラミス、好き?これから一緒に食べない?』
男子は『ティラミス美味しいよね!じゃ頂こうかな~』
そう言うと
彼女は、自転車のカゴに入ったティラミスを見ながら言った。
『ティラミスって、どんな意味か知ってる?
イタリア語で
tiraは、【引っぱる】
miは、【私を】
suは、【上に】
私を元気にして!私を励まして!って意味なの。
ティラミスを食べると人を元気にしてくれる。
そんな、お菓子…
これからも私を、ずーっと、励まして、元気にしてくれる?』
男子は、自転車のカゴからティラミスを取り出し
彼女の目を見て、大きくうなずいた。
ムーンリバーその9 2人の進む道 [ムーンリバー]
久しぶりに会った彼女が帰ってから
男子は、女友達に連絡をしてなかった…
そんな夜、女友達からの受信で携帯電話が鳴っている。
電話に出る男子。『もしもし…』
友達が、あわてて話出す。
『悪いんだけど!今、自転車のチェーンが外れちゃって
直してもらえないかな~?』
男子は、立ち上がって答えた
『今どこ?これから、行くよ。ちょっと待ってて』…
しばらくして、男子が、友達の所へ着いた。
男子が『チェーン外れただけなら直ぐ直るよ。』
そう言って彼女へ笑顔を見せる。
『ありがとう、助かったよ。』と彼女も笑顔を見せた
そして『彼女と、久しぶりのデートは楽しかった?』と聞いた。
男子は、『あっ、楽しかったよ。』とだけ答える。
彼女は、それ以上何も聞かず『ふ~ん』と軽く何度かうなずいた。
彼女の役に立てて嬉しかった、男子は
自転車に彼女を乗せて後ろから自転車を押しながら走った。
お互い笑顔を見る事は出来なかったが
お互い笑い声で、楽しさを感じていた。
2人の進む道を、自転車のライトが照らし走って行く。
男子は、女友達に連絡をしてなかった…
そんな夜、女友達からの受信で携帯電話が鳴っている。
電話に出る男子。『もしもし…』
友達が、あわてて話出す。
『悪いんだけど!今、自転車のチェーンが外れちゃって
直してもらえないかな~?』
男子は、立ち上がって答えた
『今どこ?これから、行くよ。ちょっと待ってて』…
しばらくして、男子が、友達の所へ着いた。
男子が『チェーン外れただけなら直ぐ直るよ。』
そう言って彼女へ笑顔を見せる。
『ありがとう、助かったよ。』と彼女も笑顔を見せた
そして『彼女と、久しぶりのデートは楽しかった?』と聞いた。
男子は、『あっ、楽しかったよ。』とだけ答える。
彼女は、それ以上何も聞かず『ふ~ん』と軽く何度かうなずいた。
彼女の役に立てて嬉しかった、男子は
自転車に彼女を乗せて後ろから自転車を押しながら走った。
お互い笑顔を見る事は出来なかったが
お互い笑い声で、楽しさを感じていた。
2人の進む道を、自転車のライトが照らし走って行く。
ムーンリバーその8「会話」 [ムーンリバー]
久しぶりに会った遠距離恋愛中の彼女が、帰る。
久しぶりに会った2人は、特に観光する訳でもなく
男子の普段の生活の中に彼女が存在した。ただそれだけだった。
近く居る恋人達なら決して特別では無いそんな時間を2人で過ごした。
そんな時間を求め遠くから来た彼女の目には今にも溢れ出そうな涙が…
男子が彼女へ『今度は、俺が会いに行くから…笑って手を振ってくれるか?』
と、言うと
彼女は、小さく、うなずいた。
少し笑顔が見えた彼女へ、男子が小さな包みを手渡した。
『何?』と彼女が聞くと、男子は『開けて見なよ』と言って照れ笑いしている。
彼女が開けて見ると、象の絵が入った、クシだった。
意味が分からず、クシを見てる彼女へ男子が言った。
『離れてるから、頑張ってる君の頭を撫でる事も出来ないから
俺の代わりにクシを贈るよ。
象は、人には聞き取れない会話をしてるんだ。
大きな足で音を受け取って耳へ伝える事が出来る。
君と俺も同じ様に、誰にも聞き取れない2人だけの会話をしたいから…
つながっていたいから…。』
2人は笑顔で手を振り遠く離れて行った。
久しぶりに会った2人は、特に観光する訳でもなく
男子の普段の生活の中に彼女が存在した。ただそれだけだった。
近く居る恋人達なら決して特別では無いそんな時間を2人で過ごした。
そんな時間を求め遠くから来た彼女の目には今にも溢れ出そうな涙が…
男子が彼女へ『今度は、俺が会いに行くから…笑って手を振ってくれるか?』
と、言うと
彼女は、小さく、うなずいた。
少し笑顔が見えた彼女へ、男子が小さな包みを手渡した。
『何?』と彼女が聞くと、男子は『開けて見なよ』と言って照れ笑いしている。
彼女が開けて見ると、象の絵が入った、クシだった。
意味が分からず、クシを見てる彼女へ男子が言った。
『離れてるから、頑張ってる君の頭を撫でる事も出来ないから
俺の代わりにクシを贈るよ。
象は、人には聞き取れない会話をしてるんだ。
大きな足で音を受け取って耳へ伝える事が出来る。
君と俺も同じ様に、誰にも聞き取れない2人だけの会話をしたいから…
つながっていたいから…。』
2人は笑顔で手を振り遠く離れて行った。
ムーンリバーその7「隣」 [ムーンリバー]
遠恋中の彼女が やって来た。
男子がホームまで迎えに行くと 彼女が笑顔で降りて来た。
男子が「おはよう。久しぶりに会えたね!
疲れてない?」と言って彼女の荷物を手に持った。
彼女は「久しぶり~荷物ありがとう。疲れてないよ」
「じゃ!早速 何処かに行こうか?行きたい所は無いの?」
と男子が聞くと
彼女は「そうだなぁ~じゃ~普段行ってる所に私を連れて行って!」
ちょっと拍子抜けした顔を見せ 男子が
「行くのはいいけど きっとつまらないよ。」
と言うと彼女は 「いいの~この街で どんな生活してるか興味あるから!
早く連れて行って!」
2人は 男子がよく行くカフェへ行く事にした。
カウンターで2人は同じ物を飲んでいる。
彼女が「ここには 友達と来るの?」
と聞くと男子は「あぁ~友達と・・・たまには一人でも来るけどね」
そう言うと彼女は 周りをクルリと見渡した。
彼女は気付いていない。
いつも一緒に来る友達は女性である事を・・・
男子には いつものカフェ・・・
ただ 違うのは隣に座っている人は 左側では無く
右側で そこには久しぶりに会った彼女が座っている。
男子がホームまで迎えに行くと 彼女が笑顔で降りて来た。
男子が「おはよう。久しぶりに会えたね!
疲れてない?」と言って彼女の荷物を手に持った。
彼女は「久しぶり~荷物ありがとう。疲れてないよ」
「じゃ!早速 何処かに行こうか?行きたい所は無いの?」
と男子が聞くと
彼女は「そうだなぁ~じゃ~普段行ってる所に私を連れて行って!」
ちょっと拍子抜けした顔を見せ 男子が
「行くのはいいけど きっとつまらないよ。」
と言うと彼女は 「いいの~この街で どんな生活してるか興味あるから!
早く連れて行って!」
2人は 男子がよく行くカフェへ行く事にした。
カウンターで2人は同じ物を飲んでいる。
彼女が「ここには 友達と来るの?」
と聞くと男子は「あぁ~友達と・・・たまには一人でも来るけどね」
そう言うと彼女は 周りをクルリと見渡した。
彼女は気付いていない。
いつも一緒に来る友達は女性である事を・・・
男子には いつものカフェ・・・
ただ 違うのは隣に座っている人は 左側では無く
右側で そこには久しぶりに会った彼女が座っている。
ムーンリバーその6「約束」 [ムーンリバー]
遠恋中の男子に とても気になる女友達が居る。
その友達とは週末会うのが当然の様になり
買い物へ2人で行く事もあった。
そんな買い物の途中に 遠恋中の彼女から電話が来た。
電話に出ると・・・彼女は「今 何してるの?」
男子は「今 買い物してる所だけど・・・どぉした?」
と 言いながら友達に背中を向けて少し離れた。
電話の彼女は「また会おうね!って言ってたでしょ
で 急だけど来週そっちに行こうと思って
大丈夫だよね!?」
動揺を隠して「あぁ~大丈夫だよ。」と言うと
彼女は「今 切符を買った所なんだぁ~。
会えるの楽しみで電話しちゃった!」
男子は「楽しみに待ってるよ!来週 駅まで迎えに行くから
部屋に戻ったら こっちから電話するよ。」
電話を切って 振り返り友達を見ると
何時もと変わらない笑顔だった。
男子だけが 困った様な顔をしている。
この時 男子は友達以上の感情を持って接していることに 気が付いた。
男子は友達に言う
「今日 買ったピアス 今度会う時に着けて来て!」
友達は ピアスを手に軽くうなずいた。
その友達とは週末会うのが当然の様になり
買い物へ2人で行く事もあった。
そんな買い物の途中に 遠恋中の彼女から電話が来た。
電話に出ると・・・彼女は「今 何してるの?」
男子は「今 買い物してる所だけど・・・どぉした?」
と 言いながら友達に背中を向けて少し離れた。
電話の彼女は「また会おうね!って言ってたでしょ
で 急だけど来週そっちに行こうと思って
大丈夫だよね!?」
動揺を隠して「あぁ~大丈夫だよ。」と言うと
彼女は「今 切符を買った所なんだぁ~。
会えるの楽しみで電話しちゃった!」
男子は「楽しみに待ってるよ!来週 駅まで迎えに行くから
部屋に戻ったら こっちから電話するよ。」
電話を切って 振り返り友達を見ると
何時もと変わらない笑顔だった。
男子だけが 困った様な顔をしている。
この時 男子は友達以上の感情を持って接していることに 気が付いた。
男子は友達に言う
「今日 買ったピアス 今度会う時に着けて来て!」
友達は ピアスを手に軽くうなずいた。
ムーンリバーその5「大きな傷時計」 [ムーンリバー]
遠恋中の男子は 恋人では無く友達 女友達が出来た。
それは お互い友達として認識しあっていた。
そんな2人が 今日も食事をしている。
男子は 以前から彼女が着けている大きな腕時計が気になって
「大きな時計好きなの?チョット見せて。」
と言うと・・・
彼女は「まぁ~ね。」
と言いながら腕を隠した。
その場は 深く追求しなかったが 帰り道
男子が「今 何時?」と言って彼女の時計をしている左腕を取った。
一瞬 目を疑ったが 彼女の腕時計の下には
リストカットの跡があった。
手を引こうとする彼女だったが 男子は力強く手を握りしめた。
そして ゆっくり目線を上げ2人の目があった。
彼女は直ぐに目線をそらす。
その瞬間! 男子は彼女を強く抱きしめる。
肩が彼女の涙で濡れているのを男子は感じていた。
それは お互い友達として認識しあっていた。
そんな2人が 今日も食事をしている。
男子は 以前から彼女が着けている大きな腕時計が気になって
「大きな時計好きなの?チョット見せて。」
と言うと・・・
彼女は「まぁ~ね。」
と言いながら腕を隠した。
その場は 深く追求しなかったが 帰り道
男子が「今 何時?」と言って彼女の時計をしている左腕を取った。
一瞬 目を疑ったが 彼女の腕時計の下には
リストカットの跡があった。
手を引こうとする彼女だったが 男子は力強く手を握りしめた。
そして ゆっくり目線を上げ2人の目があった。
彼女は直ぐに目線をそらす。
その瞬間! 男子は彼女を強く抱きしめる。
肩が彼女の涙で濡れているのを男子は感じていた。